9月5日午前に、富山県知事に対し申し入れを行いました。
「健康保険証廃止の撤回を求める国への要請について」は、厚生部厚生企画課長の“今井義昭”氏が対応されました。
当方から、島村進代表、上田武副代表(高岡市議)、青木美保子幹事長が申し入れの趣旨を説明し、しっかりと対応頂けるよう申し入れました。
以下、申し入れ書
2023年 9月 5日
富山県知事 新田八朗 様
社会民主党富山県連合
代表 島 村 進
(公印省略)
健康保険証廃止の撤回を求める国への要請について
2023年6月2日、「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法案」が成立しました。その内容は、マイナンバーカードと健康保険証の一体化を盛り込み、現行の健康保険証は来年秋に廃止するものとなっています。
マイナンバーカードの取得は任意とされているにもかかわらず、この様な健康保険証との一体化は、その趣旨に反するものです。7月26日の参議院特別委員会の閉会中審査で、河野太郎デジタル相は、来秋のマイナンバーカードと健康保険証の一体化による健康保険証の廃止については、延期や存続の考えはないことを表明しました。
全国保険医団体連合会の調査ではマイナ保険証を巡り、患者が医療機関の窓口で支払う費用負担の割合の誤登録が17都道府県で57件起きたことが明らかとなっています。
富山県内においても、6月16日の県保険医協会の調べでは、加盟する701施設のうち機器を導入した160施設から回答があり、内102施設(64%)がトラブルを経験していました。問題は大きく3つ、資格確認のデータにアクセスするためマイナカードを使うがその際に認証に問題があった。2つ目にアクセスしたデータの正確性に疑問があるケース。3つ目に使い勝手が悪い、というものです。
厚労省によると7月6日時点で、マイナ保険証を持たない人は6千万人以上に上るとしています。医療現場では、マイナ保険証導入にかかる経済負担の重さから閉院を決断する医療機関も相次いでおり、全国保険医団体連合会(保団連)によると、「全国の各地方厚生局に出された保険医療機関の廃止数は3月には、医科で724件、歯科で379件、合計1,103件の届け出があり、少なくとも昨年5月以降で最多となっている」と発表されています。
共同通信社が実施した全国電話世論調査によりますと、現在の健康保険証を廃止しマイナンバーカードに一体化する政府方針に対して、延期や撤回を求める声が72.1%に上ったと報道されています。
健康保険証の廃止は、国民健康保険制度の根幹を揺るがすことに発展しかねない問題を含んでおり、冷静で慎重な判断が求められています。
よって、国に対して健康保険証の廃止により保険診療を受けられない人が生じることがないよう、健康保険証の廃止及びマイナンバーカードへの一体化については撤回することを、富山県として国に強く訴えることを要請します。
以上
Comments